転妻の海外生活

【新型コロナウイルス】日本とアメリカの違い【さすがアメリカ】

当初は武漢や日本、韓国が不安視されていたコロナウイルスの拡散ですが、その後は欧米に拡大し、欧米の方が大きな影響が出てしまいました。

 

こういうとき、「アメリカはパニックになって大変なのでは」と思われるかと思いますが、実際に暮らしていると、さほどパニックでもないし大変でもありませんでした。

ただ、日々コロナウイルスがアメリカでどんどん危険視されていくにしたがって、アメリカ人と日本人の有事の際の反応の仕方の違いや、政策の違いなどを感じることが増えました。

 

そこで今回は、コロナウイルスを通じて感じた日本とアメリカの違いを徒然と書いてみます。

 

コロナにさほど関心がなかった1~2月。その時のアメリカの様子は?

ニューポート

「対岸の火事」の雰囲気

日本で少しずつコロナウイルス陽性者が出て、マスクやトイレットペーパーが品切れになった頃。

その頃、アメリカの暮らしはいたって普通でした。

どのくらい普通かと言うと、ニュースでもコロナウイルスのことはあまり見かけず、街中でマスクをしている人は全くいないほど。

まさに、「対岸の火事」でした。

 

一気に危機感が増した3月。起こったことは?

ニューヨークの街並み

3月12日ころまでは、アメリカ国民はいたって普通に過ごしていました。

が、3月13日ころから状況が一変します。

 

えぞりす
えぞりす
変わったことや起こったことについて、以下で列挙していきます!

 

学校が休校になる

3月13日(金)に、「来週から公立学校が全部休校」という発表が。

日本と同じく急な学校閉鎖のお知らせだったわけですが、アメリカ国民は意外と普通に休校を受け入れていました。

日本は「子供の預け先はどうするの?!」と政府批判も強い論調でしたが、日本ほど政府批判が起こらないのはリモートワークへの移行ハードルが低いからではと感じました。

 

企業もリモートワークになり、学校もオンライン授業や宿題が出されました。

家庭に向けて、PCなどのオンライン環境を貸し出す学校もありました。

 

学校が休みになると日本では「小学生 ワーク」などの検索が上がったそうですが、アメリカでは「プログラミング サイト」などが検索されていたようです。

このあたりでも、日本とアメリカの家庭へのIT浸透率の違いを感じさせられました。

えぞりす
えぞりす
アメリカに住んでみて、子供たちのIT格差の大きさを痛感せずにいられませんでした

 

 

さらにこの日はトランプ大統領の国家非常事態宣言もあり、その様子がライブ中継もされて注目を集めました。

 

「え、こんな急に!?」と驚きましたね。数日前まで全然騒ぎになってなかったのに。

そしてスーパーからはまずハンドソープとトイレットペーパーが消えました。

えぞりす
えぞりす
「ついにアメリカでも始まったか~」という感じでした

 

 

アメリカに住んでみて気づいたことは、「アメリカ人はいざと言うときの行動がめっちゃ早い」ということです。

前日までたくさんあったハンドソープ、マスク、消毒液が、一気に消えます。

ほんと一瞬で消えて、びっくりしました。

 

レストランやバーが閉まる

ニューポート

3月16日(月)に、翌日からレストランやバーを全店閉鎖するよう州知事が発表。

テイクアウトやドライブスルーのみ、営業できるということでした。

 

そしてスーパーからは、ティッシュやお肉がなくなりました。

…肉、ですよ?笑

お米よりも肉が先になくなるところが、アメリカだと思いました。

 

 

図書館や公園が閉まる

博物館や公園などの公共施設も、閉鎖されることが相次いでいきました。

 

25人以上の集まり禁止

3月17日には、スマホのアラートで「25歳以上の集まり禁止」という警告が1日に3回ほど届きました。

スマホに届くアラートは、東日本大震災のときのアラートのようで、聞いただけで背中がゾクッとするような音

いよいよ本格的に非常事態なのだいう感じがしました。

 

スーパーの買い物時間が年代別になる

3月19日(木)から、早朝は60歳以上のお年寄り限定の買い物時間に。

朝6:30~7:30までが60歳以上限定の買い物時間と言うことで、お年寄りが安心して買い物できるようにしたようです。この施策は頭がいいな!と感じました。

 

これだけ騒ぎになれば、スーパーの買い物客もパニック状態になるのでは…と思いましたが、パニックな感じは全然ありませんでした。

むしろみなさんゆったりと買い物していて、たまにトイレットペーパーなどが全くない棚の前でため息をついたりしている人を見かけるくらいでした。

 

米国民に対し国際渡航禁止勧告が発表

3月19日、米国務省が米国民に対し、全ての国際渡航を禁止するように勧告しました。

また、21日には、日本を含む5か国を対象に旅行健康情報をレベル3(不要不急の全ての渡航を回避してください)に引き上げられました。

これにより、日本等からアメリカへ入国する人は、入国後14日間の自主検疫等を推奨されるように。

 

屋外の公園も閉鎖

閉鎖された公園

3月26日に数日ぶりに外に出てみたら、屋外の公園も閉鎖されていました。

この時はちょうどアメリカのコロナウイルス患者が8万人に届きそうな頃。

イギリスで20代の基礎疾患のない若者まで死亡したというニュースで衝撃も走りました。

 

まだ外出禁止令は出ていませんでしたが、この頃から外を歩いている人を見かけなくなりました。みなさん自主的に外出自粛しているのかと思います。

また、スーパーでアジア人差別を受けたという声もチラホラ…状況の深刻さが一段と感じたのがこの頃です。

 

災害時のアメリカと日本の違い

スーパーからなくなるものとその順番

野菜

アメリカと日本では、このようなパンデミックなどの災害時にスーパーで買い占められるものやその順番が違うと感じました。

 

アメリカのスーパーから欠品になったものとその順番
  1. マスク
  2. ハンドソープ
  3. トイレットペーパー
  4. 除菌ウエットティッシュ
  5. ティッシュ
  6. お米
  7. 缶詰め

 

日本では、やはりお米が先になくなることが多いと思います。

しかしアメリカでは、お米よりも早くお肉が売り切れになっていました。

主食がパンということもありますが、このあたりはさすがアメリカだなと感じたところです。

 

その後1週間ほどお肉が品薄状態で買えない状況が続きましたが、1週間後くらいに「お肉は1人2パックまで」という制限がつき、徐々に買えるようになっていきました。

 

政府の意思決定の速さ

アメリカ政府の意思決定の速さには目を見張るものがありました。

日本で新型コロナウイルスが騒がれ始めた時は対岸の火事といった感じで何もしていませんでしたが、いざ新型コロナ患者が広がり始めると一変。

学校の休校、職場のリモートワーク化、大規模経済対策の発表、公共施設の閉鎖…毎日大きな決断がされていきました。

今まで悠長に構えすぎていたというのはありますが、それにしてもこのスピード感はすごかったです。

 

国民皆保険でないアメリカでは、経済政策などをいち早く打ち出すのは社会不安や治安悪化を防ぐために必須なのかもしれません。

日本は国民皆保険もあり、平和ボケしている側面もありますが、大規模経済対策の発表の迅速さや工夫の仕方は見習うべきだと思いました。

 

IT格差

個人的に一番危機感を感じたのが、日米のIT格差です。

アメリカで公立の小中高校がお休みになったとき、親たちが子供に自宅で勉強させるために「プログラミング サイト」といったワードでの検索が増えたそうです。

一方日本では「小学生 ドリル」「幼児 ドリル」という検索ワードが急上昇したとか。

 

もちろん日本でもオンライン学習やインターネット上の勉強サイトで学習させる親も多いかと思いますが、まだ少数派なのだと感じさせられました。

 

アメリカの学校でも紙ベースの宿題の配布もありましたが、うちの近所の自治体では、自宅にオンライン学習環境がない子供のために、学校がPCや周辺機器を貸し出すこともありました。

学校が閉鎖になって3日後?とかだったと思います。この迅速な対応にも驚きました。

 

日本は公立学校にPCを配置することすら予算がどうこうでなかなか進んでいない状況があります。

アメリカの小学生が自宅でサクッとプログラミングを学んでいるときに、日本の小学生が漢字ドリルをやっている…そんな状況を想像すると、日本の今後が心配になりました。

 

「新型コロナウイルスの広がりを通じて感じた、日本とアメリカの違い」まとめ

卵

まだまだ収束の気配がないコロナウイルス。

アメリカも本腰を入れてコロナ対策をしていますが、大胆な政策でも日本よりもとてもスピーディーに打ち出されて、国民もそれほど文句を言わず従っている…と言う状況は、日本もお手本にしないといけないのではと思います。

もうしばらく、日本とアメリカのコロナ対策の違いを見ていきたいと思いました。